トランペットの音色や吹奏感は、楽器本体と同じくらいマウスピース選びが重要です。マウスピースはトランペットの音質や演奏のしやすさに大きな影響を与えるパーツであり、プレイヤーのレベルや好みに応じて最適な一本を選ぶことが上達への近道となります。本記事では、人気のあるトランペットマウスピースを比較し、選び方のポイントをご紹介します。
トランペットマウスピースの基本的な選び方
マウスピース選びで最初に理解すべきは、カップの深さとカップの直径という二つの重要な要素です。これらの仕様がトランペットの吹きやすさや音色に直結します。
カップの深さについて
マウスピースのカップ容量は、A~Fの段階で表示されます。初心者のうちは浅めの「B」がおすすめとされており、これは音を出しやすく、基礎を学ぶのに適しているためです。一方、カップが深いほど低音域が出しやすくなり、より豊かな音色表現が可能になります。ただし、深いカップは多くの息が必要となるため、ある程度の技術が必要です。
カップの直径と音色の関係
カップの直径は16mm前後が一般的で、直径が大きいほど唇の可動域が広がり、自由度が増します。大きなカップは低音が吹きやすく、ダイナミックな表現が可能になる一方で、上級者向けとなる傾向があります。逆に小さなカップは高音が出しやすく、初心者向けの傾向があります。
リムの形状の影響
マウスピースのリム(唇が接する部分)の形状も重要です。リムが比較的平らなものは口当たりが良く、角が立ったものはグリップ感が強くなります。リムの厚さも個人差に応じて選ぶ必要があり、唇が厚めの人や長時間の演奏で疲れやすい人は、やや厚めのリムが向いています。
人気のトランペットマウスピース製品比較
ヤマハ トランペット用 マウスピース カスタムシリーズ TR-11B4-GP
ヤマハのカスタムシリーズは、純金メッキで仕上げた高級マウスピースです。金メッキ仕上げにより、口当たりが滑らかで、抵抗なく吹くことができるのが特徴です。精密な製造技術により、個体差が少なく、安定した品質が保証されています。初心者から上級者まで幅広いレベルのプレイヤーに対応でき、練習用としても本番用としても活躍します。
このモデルは贅沢な厚さの純金メッキが施されており、耐久性にも優れています。長期間の使用でも金メッキが剥がれにくく、常に良好な吹奏感を保つことができます。ヤマハの精密な製造基準により、マウスピース内部の形状も正確に仕上げられており、音の響きが一定に保たれます。
Bach スタンダード・マウスピース
Bachのスタンダードマウスピースは、オールラウンドで使用可能な定番モデルです。全音域で色彩豊かな音色を奏でることができ、クラシックからポップスまで様々なジャンルに対応します。多くのプロフェッショナルプレイヤーに愛用されており、信頼性の高い製品です。
Bachのマウスピースを使用しているトランペット奏者の中には、3Cや1Cなどの奇数サイズを選ぶ人が圧倒的に多いという特徴があります。ただし、2Cなどの偶数サイズが自分に合う可能性も大いにあるため、楽器店で複数のサイズを試奏して比較することが重要です。
Bach 5C
Bach 5Cは、オールラウンドに使用できるモデルで、トランペットらしい明るい音色が特徴的です。カップの深さは普通で、カップの直径は16.25mmとなっており、バランスの取れた仕様です。リムは比較的平らで、口当たりが良く感じられます。
5Cは癖がなくスムーズに息が通り、中音域から高音域まで均等に音が鳴る印象があります。初心者から上級者まで幅広いレベルで使用でき、多くのプレイヤーに長年愛用されています。スタンダードな選択肢として、マウスピース選びに迷った際の基準となるモデルです。
Bach 5C/Artisan
Bach 5C/Artisanは、口当たりが滑らかで、音の響きが優れた特別仕様です。スロート部分が狭くなっていて、バックボアにいくにつれて広がる独特の設計が特徴です。通常の5Cよりもリムの輪郭が丸く、口当たりが滑らかに感じられます。
このモデルは、コツをつかむとびっくりするくらいすんなり音が当たるため、気持ちいい演奏ができます。音の響きがピカイチで、より洗練された音色を求めるプレイヤーに適しています。
Bach 5C/GP
Bach 5C/GPは、音の響きとキラキラ感、重厚感が優れたモデルです。金メッキ仕上げのものは口当たりが滑らかで、抵抗なく吹くことができます。5C/Artisanと同様に、より高度な音色表現を求めるプレイヤーに向いています。
Bach 7C
Bach 7Cは、カップの深さが普通で、カップの直径は16.20mmです。リムは外側に向かって低く、内側が立っており、全体的には丸めのリムとなっています。5C同様に人気のあるモデルで、カップがやや大きめなため、低音域もよく鳴ります。
リムが比較的平面で、口当たりがよく感じられるのが特徴です。5Cに慣れたプレイヤーが次のステップとして選ぶことが多く、より深い音色表現が可能になります。
Bach 7CW
Bach 7CWは、明るくはっきりした音が好きな人にオススメのモデルです。リムがやや厚いため、バテやすい人や、たくさんの曲を吹く時、唇が厚めの人に向いています。長時間の演奏でも疲れにくく、安定した吹奏感を保つことができます。
Bach 1C
Bach 1Cは、直径が大きいマウスピースです。唇の可動域が広く、リムマウンターが外側に下がっているため、自由度が上がります。いい音を鳴らすにはたくさんの息が必要で、比較的上級者向けのモデルです。
低音が吹きやすく、ダイナミックな表現が可能になります。ただし、慣れるまでは疲れやすい可能性があるため、ある程度の技術と体力が必要です。
Bach メガトーン・マウスピース
Bachのメガトーン・マウスピースは、大きめのカップでダイナミックな表現が可能なモデルです。より豊かな音量と力強い音色を求めるプレイヤーに適しており、オーケストラやバンドでの演奏に向いています。
ジェネリック トランペット マウスピース
ジェネリックのトランペットマウスピースは、練習用におすすめのマウスピースです。銀メッキ仕上げで、手頃な価格帯でありながら基本的な性能を備えています。初心者が基礎を学ぶ際や、複数のマウスピースを試したい場合に適しています。
Yibuy トランペットマウスピース M7200326015
Yibuyのトランペットマウスピースは、透明感のあるサウンドの中上級者向けモデルです。真鍮製で、独特の音色特性を持っています。より個性的な音色を求めるプレイヤーや、既に基本的な技術を習得した奏者に向いています。
KGUBRAS トランペット マウスピース
KGUBRASのトランペットマウスピースは、滑らかな形状と光沢のある美しいデザインが魅力です。真鍮製で、視覚的にも優れた製品です。機能性と美しさを兼ね備えており、こだわりのあるプレイヤーに適しています。
マウスピース選びの実践的なポイント
複数のサイズを試奏することの重要性
マウスピース選びで最も重要なのは、楽器店で複数のサイズを実際に試奏することです。同じメーカーでも、わずかなサイズの違いが吹奏感や音色に大きな影響を与えます。特にBachのマウスピースの場合、3Cや1Cなどの奇数サイズが人気ですが、自分に合うサイズは個人差が大きいため、近いサイズは全て試してみることが推奨されます。
個体差の楽しみ方
ヤマハのマウスピースは精密な製造により個体差が少ないという特徴がありますが、他のメーカーのマウスピースには個体差があります。この個体差もまた楽しめる要素として捉えることで、マウスピース選びの幅が広がります。
シャンク交換による調整
マウスピース選びの奥深さは、購入後の調整にもあります。シャンク(マウスピースをトランペットに差し込む部分)を交換することで、マウスパイプ内の抵抗を調整することが可能です。自分の好みに合わせて細かく調整することで、より理想的な吹奏感を実現できます。
スロートとバックボアのカスタマイズ
より高度なカスタマイズとして、スロート径やバックボアをオーダーメイドすることも可能です。これにより、マウスピースの音色や抵抗感をさらに細かく調整でき、自分だけの最適なマウスピースを作り上げることができます。
マウスピース選びで注目すべき音色の特性
マウスピースを比較する際には、いくつかの音色特性に注目することが重要です。
音色の明暗
マウスピースによって、音色が明るいものから暗いものまで様々です。明るい音色は高音域で活躍し、暗い音色は低音域で深みが出ます。演奏するジャンルや個人の好みに応じて選ぶことが大切です。
音の芯の太さ
音の芯が細いマウスピースは透明感のある音色になり、太いマウスピースは重厚感のある音色になります。オーケストラでの演奏か、ジャズやポップスでの演奏かによって、選ぶべきマウスピースが異なります。
息量の必要性
マウスピースによって、少ない息量で音が出るものから、多くの息が必要なものまであります。体力や肺活量に応じて、自分に合ったマウスピースを選ぶことが、長期的な上達につながります。
抵抗感と立ち上がり
マウスピースの抵抗感が強いと、音の立ち上がりが重くなり、抵抗感が少ないと立ち上がりが速くなります。これらの特性も、個人の好みや演奏スタイルに応じて選ぶ必要があります。
初心者から上級者までのマウスピース選びの流れ
初心者段階
初心者のうちは、浅めのカップと標準的なサイズのマウスピースを選ぶことが推奨されます。Bach 5Cやヤマハの標準マウスピースなど、オールラウンドに使用できるモデルが適しています。これらのモデルは音を出しやすく、基礎的な奏法を学ぶのに最適です。
中級者段階
ある程度の技術を習得した中級者は、自分の好みや演奏スタイルに合わせてマウスピースを選ぶことができるようになります。Bach 7CやBach 5C/Artisanなど、より個性的なマウスピースを試してみるのに適した段階です。
上級者段階
上級者は、より大きなカップや特殊な設計のマウスピースを選択することで、より高度な音色表現が可能になります。Bach 1CやBach メガトーン・マウスピースなど、より多くの息が必要なモデルも使いこなせるようになります。
マウスピース選びで避けるべき落とし穴
他人の推奨だけで選ばない
プロフェッショナルプレイヤーが使用しているマウスピースが、必ずしも自分に合うとは限りません。唇の形や大きさ、歯並び、肺活量など、個人差は非常に大きいため、自分で実際に試奏して選ぶことが最も重要です。
価格だけで判断しない
高価なマウスピースが必ずしも自分に合うとは限りません。ジェネリック製品でも、自分の好みに合えば十分に活躍します。逆に、高価な製品でも自分に合わなければ、その性能を引き出すことができません。
一度の選択で決めつけない
マウスピース選びは、一度決めたら終わりではなく、演奏経験を積む中で見直す機会があります。技術が向上するにつれて、より自分に合ったマウスピースが見つかることもあります。
マウスピースのメンテナンスと長期使用
マウスピースを長く使用するためには、適切なメンテナンスが重要です。特に金メッキ仕上げのマウスピースは、定期的に柔らかい布で拭くことで、光沢を保つことができます。また、マウスピース内部の汚れを定期的に落とすことで、音色の劣化を防ぐことができます。
マウスピースは消耗品ではなく、適切に扱えば長期間使用できるパーツです。自分に合ったマウスピースを見つけたら、大切に使用することで、安定した吹奏感を保つことができます。
まとめ
トランペットマウスピース選びは、楽器の音色や吹奏感に大きな影響を与える重要な決定です。カップの深さ、直径、リムの形状など、複数の要素を考慮しながら、自分に合ったマウスピースを見つけることが上達への近道となります。ヤマハやBachなどの信頼できるメーカーから、初心者向けから上級者向けまで様々なモデルが販売されており、自分のレベルや好みに応じて選択することができます。最も重要なのは、楽器店で複数のマウスピースを実際に試奏し、自分の耳と感覚で判断することです。
トランペットマウスピース徹底比較と選び方ガイドをまとめました
マウスピース選びは、トランペット演奏の基礎となる重要なステップです。本記事で紹介した様々なモデルの特徴を理解し、自分のレベルや好みに合わせて選択することで、より充実した演奏経験を得ることができます。初心者から上級者まで、すべてのプレイヤーにとって、最適なマウスピースを見つけることは、トランペット上達の重要な要素です。複数のマウスピースを試奏し、自分だけの最適な一本を見つけることで、トランペット演奏の世界がより広がることでしょう。



