SASE製品おすすめ6選|機能と料金で比べる選び方

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この記事の要点

  • SASEは、ネットワークとセキュリティをクラウド上で一つにまとめた次世代の仕組みで、テレワークやクラウド活用が進む企業に向いています
  • 製品選びでは「機能の網羅性」「拠点と海外の通信品質」「料金体系」「運用のしやすさ」の4点が比較の軸になります
  • 料金は1ユーザーあたり月額制が主流で、近年の目安はおおむね月額1,500〜3,000円前後のレンジが多く見られます
  • すべての機能を一度に揃える必要はなく、VPNの置き換え(ZTNA)やクラウド利用の可視化から段階的に始めるのが現実的です
  • 本記事では主要6製品の特徴を整理し、自社に合った1社を見つけるためのポイントをまとめました

SASEとは何か、まず基本を整理

SASE(サシー:Secure Access Service Edge)とは、社内ネットワークをつなぐ機能と、通信を守るセキュリティ機能を、クラウド上で一体的に提供する考え方です。読み方は「サシー」または「サシ」とされることが多く、ガートナー社が提唱したことで広く知られるようになりました。

これまで企業のセキュリティは、本社のデータセンターに機器を置き、すべての通信をそこに集めて検査する「境界型」が主流でした。しかしテレワークやクラウドサービスの普及で、社外から直接クラウドへアクセスする場面が増え、従来の仕組みでは通信が遅くなったり、守りきれない領域が出てきたりするという課題が生まれています。

ポイント:SASEは「どこからアクセスしても、安全かつ快適に業務システムへつなげる」ことを目指した仕組みです。社員が自宅・外出先・拠点のどこにいても、同じルールで通信を守れる点が大きな特徴です。

SASEは大きく分けて、ネットワークを束ねるSD-WANと、複数のセキュリティ機能(SSE)から構成されます。主な要素は次のとおりです。

  • SD-WAN:離れた拠点同士の通信を、クラウドで柔軟に管理する仕組み
  • SWG(セキュアWebゲートウェイ):Webアクセスを検査し、危険なサイトへの接続を遮断する
  • CASB(キャスビー):社員がどのクラウドサービスを使っているかを可視化し、利用を制御する
  • ZTNA(ゼットティーエヌエー):通信のたびに本人確認を行い、必要なものだけにアクセスを許可する(VPNの置き換えとして注目)
  • FWaaS(ファイアウォール):クラウド上で動くファイアウォール機能

これらをバラバラの製品で揃えると管理が複雑になりますが、SASE製品なら一つの管理画面でまとめて扱える点が魅力です。

SASE製品の選び方|比較したい4つのポイント

選定の前に:製品によって「得意な領域」がはっきり分かれています。価格だけで決めず、自社が一番困っている課題に強い製品かどうかを見極めることが、満足度の高い導入につながります。

1. 機能の網羅性(converged度合い)

SASEを名乗る製品でも、もともとセキュリティが得意なメーカーと、ネットワーク機器が得意なメーカーでは構成が異なります。SD-WAN・ZTNA・SWG・CASBなどがどこまで一つの基盤に統合されているかは、運用のしやすさに直結します。複数機能が同じバックボーン上で動く製品ほど、設定や障害対応がシンプルになる傾向があります。

2. 通信品質とグローバル展開

SASEは世界中に分散した接続拠点(PoP)を経由して通信を検査します。そのため、海外拠点があったり、海外のクラウドを使ったりする企業では、接続拠点の数と配置が体感速度に大きく影響します。国内中心の利用なのか、グローバルに広げたいのかで、適した製品が変わってきます。

3. 料金体系のわかりやすさ

料金は主に「1ユーザーあたりの月額制」「通信量(帯域)に応じた課金」「機能をまとめたプラン制」の3パターンがあります。ユーザー単位の月額制は予算が読みやすく人気ですが、帯域課金は使い方次第で想定外の費用になることもあるため、見積もり時の確認が欠かせません。

豆知識:多くのSASE製品は公式サイトで価格を公開していません。企業ごとに必要な機能や規模が大きく異なるため、個別見積もりが基本となります。複数社に相見積もりを取ると、相場感がつかめます。

4. 運用・管理のしやすさ

導入後に効いてくるのが、日々の運用負担です。管理画面の見やすさ、ポリシー設定の直感性、サポート体制などは、IT担当者の工数を大きく左右します。機能の豊富さだけでなく、自社の人員で無理なく回せるかという視点も忘れずに比較しましょう。

主要SASE製品の比較早見表

下の表は各製品の特徴をざっくり把握するためのものです。実際の機能や料金は契約内容で変わるため、気になる製品は個別に確認することをおすすめします。

製品名 得意な領域 向いている企業
フォーティセイス 既存機器との連携・コスト 同社製品を導入済みの企業
プリズマアクセス 高度なセキュリティ検査 大企業・セキュリティ重視
カトークラウド 機能統合・運用のしやすさ シンプルに一本化したい企業
ネットスコープ クラウド利用の可視化・情報保護 クラウド活用が進む企業
ゼットスケーラー 大規模・ゼロトラスト 拠点・社員数が多い企業
クラウドフレアワン グローバルな高速性 スモールスタートしたい企業

SASE製品おすすめ6選

ここからは、市場で評価されている主要6製品を一つずつ紹介します。それぞれ強みが異なるので、自社の課題と照らし合わせながら読み進めてみてください。

フォーティセイス(FortiSASE)

フォーティセイスは、ファイアウォールなどネットワークセキュリティ機器で広く知られるメーカーが提供するSASE製品です。最大の魅力は、すでに同社の機器を導入している企業であれば、これまでのノウハウや設定をそのまま活かせる点にあります。

専用アプリと既存のファイアウォールを組み合わせてゼロトラストアクセスを実現する構成で、他社と比べてライセンス費用を抑えやすいと評価されています。ハードウェアとクラウドを組み合わせるハイブリッド型のため、拠点に機器を残しつつ段階的にクラウドへ移していきたい企業に向いています。コストパフォーマンスを重視する中堅企業から支持を集めている製品です。

こんな企業に:すでに同系統の機器を使っていて、追加投資を抑えながらSASEへ移行したい企業に好相性です。

プリズマアクセス(Prisma Access)

プリズマアクセスは、次世代ファイアウォールの分野で高い実績を持つメーカーのSASE製品で、上位ブランドの「プリズマSASE」の中核を担います。アプリ単位・ユーザー単位・コンテンツ単位の検査を一度の処理でまとめて行う独自のアーキテクチャが特徴で、深いレベルでの通信検査を求める企業から評価されています。

SD-WAN機能も統合され、ミッションクリティカルな環境でも耐えうる堅牢な基盤を備えています。機能が豊富な分、使いこなすには一定の知識が必要ですが、セキュリティを最優先する大企業にとっては有力な選択肢です。守りの厚さを重視するなら検討したい製品といえます。

カトークラウド(Cato Cloud)

カトークラウドを提供するメーカーは、世界で初めてSASEプラットフォームを展開したパイオニア的存在として知られています。SD-WAN・ZTNA・SWG・FWaaS・情報保護といった機能が、すべて同じ基盤の上にネイティブで統合されている点が大きな強みです。

後から機能を貼り合わせたのではなく、最初から一体で設計されているため、管理画面がわかりやすく、運用負担が軽いと評価されています。既存インフラとの連携にも柔軟に対応できる点も魅力です。「複数の製品を寄せ集めず、一本化したい」と考える企業や、専任のセキュリティ人員が限られる組織に特に向いています。

運用面の評価:機能だけでなく、日々の管理や運用のしやすさで選ばれることが多い製品です。少人数のIT部門でも回しやすいという声があります。

ネットスコープ(Netskope)

ネットスコープは、クラウドサービスの利用状況を細かく把握する分野に強いSASE製品です。4万種類を超えるクラウドサービスに対するリスク評価を備えており、「どの部署がどのサービスをどう使っているか」を可視化・分析できる点が特徴です。

情報の持ち出しを防ぐ仕組み(DLP)やCASBの機能が充実しており、クラウド活用が進んだ企業のデータ保護ニーズによく合います。SaaSを業務の中心に据えている組織や、シャドーIT(管理外のサービス利用)を見える化したい企業にとって、頼りになる存在です。クラウド時代の情報管理を重視するなら候補に入れたい製品です。

ゼットスケーラー(Zscaler)

ゼットスケーラーは、大規模企業で最も多く導入されているクラウド型SASE製品の一つとして知られています。世界中に分散した接続拠点を持ち、ゼロトラストの考え方を徹底したクラウドネイティブな設計が特徴です。

利用者の端末は目的のシステムに直接つながず、いったんメーカーのクラウドで通信を検査してから接続する方式を採用しています。これにより、社内に通信を引き込まずにアクセスを安全に保てます。拠点や社員数が多く、本格的なゼロトラスト環境を目指す企業から高い評価を得ています。スケールの大きな導入に実績がある点が安心材料です。

規模を重視するなら:多拠点・多人数の環境での実績が豊富で、全社的にゼロトラストを進めたい企業に適しています。

クラウドフレアワン(Cloudflare One)

クラウドフレアワンは、世界規模の高速なネットワーク基盤の上に構築されたSASE製品です。DNSやファイアウォールといったネットワークレベルの機能と、利用者を起点としたセキュリティ制御を一つにまとめている点が特徴です。

もともと高速な配信網を強みとするメーカーが提供しているため、通信のスピード感に定評があります。小規模から始められるプランも用意されており、まずはスモールスタートでSASEを試したい企業や、グローバルに分散したチームを抱える組織に向いています。段階的に機能を広げていきやすい柔軟さも魅力です。

SASE導入の進め方と知っておきたいこと

SASEは多機能ゆえに、最初から全部を導入しようとすると負担が大きくなりがちです。段階的に取り入れるのが成功の近道とされています。

おすすめの始め方:まずは「ZTNAでVPNの課題を解決する」「SWGやCASBでクラウド利用を見える化する」といった、効果を実感しやすい領域から着手すると、費用対効果を確認しながら広げていけます。

導入時に確認しておきたいのは次のような点です。

  • 既存環境との相性:今使っているネットワーク機器やセキュリティ製品と無理なく連携できるか
  • 料金の総額感:ユーザー数が増えたときや、機能を追加したときの費用の伸び方
  • サポート体制:日本語対応や導入支援の有無、トラブル時の窓口
  • 運用工数:自社の人員で日々の管理を無理なく続けられるか

注意したいこと:SASEは「導入して終わり」ではなく、運用しながらルールを育てていく仕組みです。導入後にIT部門が障害対応に追われるのか、それとも事業に貢献する仕事へ時間を使えるようになるのか——目に見えにくいリターンも含めて比較すると、納得感のある選択ができます。

SASE製品に関するよくある質問

Q. 中小企業でもSASEは導入できる?
はい。すべての機能を揃える必要はなく、ZTNAなど一部の機能から始められる製品も多くあります。100名以下の組織なら、VPNの置き換えから着手するアプローチが現実的だと評価されています。

Q. SASEとゼロトラストは何が違う?
ゼロトラストは「何も信用せず、毎回確認する」という考え方そのものを指します。SASEは、その考え方をネットワークとセキュリティの仕組みとして具体的に実現する手段の一つ、と整理するとわかりやすいです。

Q. 料金の相場はどのくらい?
1ユーザーあたり月額制が主流で、近年はおおむね月額1,500〜3,000円前後のレンジが多く見られます。ただし機能の組み合わせや規模で変動するため、個別見積もりでの確認が確実です。

まとめ

SASEは、ネットワークとセキュリティをクラウド上で一体的に提供する次世代の仕組みで、テレワークやクラウド活用が当たり前になった今、多くの企業にとって有力な選択肢になっています。製品ごとに「セキュリティの深さ」「機能の統合度」「通信の速さ」「運用のしやすさ」といった強みが異なるため、自社が一番困っている課題に合った1社を選ぶことが満足度の高い導入につながります。

SASE製品おすすめ6選|機能と料金で比べる選び方をまとめました

今回紹介したフォーティセイス・プリズマアクセス・カトークラウド・ネットスコープ・ゼットスケーラー・クラウドフレアワンは、いずれも市場で評価されている主要製品です。料金だけで判断せず、機能の網羅性・通信品質・料金体系・運用負担の4つの軸で比べ、無料相談や見積もりを活用しながら自社にフィットする製品を見極めましょう。まずはVPNの置き換えなど効果を実感しやすい領域から段階的に始めることで、無理なくSASEのメリットを引き出せます。