プレスリリース配信サービスとは
プレスリリース配信サービスは、企業や団体が発表したい情報をメディアに効率的に届けるためのツールです。従来のFAXや郵送による配信方法に代わり、デジタル時代に対応した新しい広報手段として活用されています。これらのサービスを利用することで、自社のメディアリストにはない媒体へも幅広くアプローチが可能になり、記事化への道が広がります。
プレスリリース配信サービスの主な役割は、企業が作成したリリース原稿を多数のメディアに一括配信することです。サービス提供企業は、あらかじめ受信許諾を得た数千から数万のメディアリストを保有しており、これらのネットワークを活用して効果的な情報発信をサポートしています。
プレスリリース配信サービスの選び方における重要なポイント
配信目的に応じた選択基準
プレスリリース配信サービスを選ぶ際には、まず自社の配信目的を明確にすることが重要です。大きく分けて2つの目的が考えられます。
1つ目は記事化されること(パブリシティ)を重視する場合です。この場合、メディアにプレスリリースを見てもらいやすい環境を提供しているかどうかを確認し、配信後の記事化率を確認することで比較ができます。記事化率が高いサービスを選ぶことで、より多くのメディアに取り上げてもらえる可能性が高まります。
2つ目はできる限り多くの生活者の目に触れることを重視する場合です。この場合、配信会社のプレスリリース掲載サイトの閲覧数や、提携メディア数を比較することにより確認することができます。広く情報を拡散させたい場合は、このアプローチが効果的です。
提携メディアの質と量
プレスリリース配信会社は、それぞれ配信先として、プレスリリースの受信許諾を得て登録されたメディアリストを所有しています。自社の業種に関係のあるメディアや、自社商品・サービスを告知したいメディアが配信先にあるかどうかを確認し、配信会社を選ぶことが重要です。
提携メディア数が多いほど、より多くのメディアへのアプローチが可能になります。全国紙からニッチなメディアまで幅広いジャンルを提携先に持つサービスを選ぶことで、ターゲットとなるメディアに確実にリーチできる可能性が高まります。
効果測定機能
プレスリリースの効果測定は広報担当者の作業を軽減し効率化できるため、配信会社の主要な比較ポイントと位置づけて良いでしょう。管理画面から既読数や既読率、リンククリック数などが確認できるサービスが多くあります。サービスによってはWebクリッピングやヒートマップが利用できるものもあり、今後の広報活動に活かせる分析が行えます。
サポート体制とオプション
原稿の作成代行、プロによる添削、配信後の効果測定(レポート)、FAX配信対応など、サービスごとの付加価値を確認することが大切です。広報初心者の場合、作成サポートやテンプレート提供があるサービスが推奨されます。プロの専任スタッフによる原稿チェックと配信リストの作成が可能なサービスもあり、これらは特に初めてプレスリリースを配信する企業にとって有用です。
海外配信への対応
海外展開を考えている場合、提携している海外メディアネットワークの有無や、翻訳オプションの有無も比較ポイントとなります。グローバルな情報発信を検討している企業は、このような機能を備えたサービスを選ぶことで、国際的な広報活動をスムーズに進められます。
主要なプレスリリース配信サービスの特徴
PR TIMES
PR TIMESは、信頼性や大手メディアへの到達を重視する企業に選ばれるサービスです。業界内での知名度が高く、多くの大手企業が利用しています。効果測定、クリッピング、ワンクリックレポートといった機能が配信料金に含まれており、配信後の分析が充実しています。
valuepress
valuepressは、国内で最も利用者数が多いプレスリリース配信サービスです。登録企業数が71,000社以上と、特に中小企業の利用が多く、サービスに比べて利用料金が安価な点が評価されています。全国紙からニッチなメディアまで幅広いジャンルを提携先に持っており、11,000件以上のメディアリストから最大1,000名の記者へプレスリリースを配信してくれます。
valuepressの特徴として、オリジナルのツールを活用し、掲載希望メディアへの効果的な訴求ポイントを調査できる点が挙げられます。また、概要を入力すれば、専属のプロのライターがリリース原稿を作成してくれるサービスもあります。報告書はワンクリックで作成可能で、月額35,000円のスタンダードプランなど、複数の料金プランが用意されています。
アットプレス
アットプレスは、日本で一番記事・取材につながると謳っているサービスです。Webメディア・新聞・テレビ局・雑誌・フリーペーパーなど幅広いメディアと提携しており、記者へ個別にヒアリングをすることで配信ジャンルのニーズを掴んでいるため掲載率の高さを誇っています。
アットプレスの特徴として、配信が記事になりやすい点が挙げられます。実際に1回で200記事を獲得するリリースが毎月発生しており、取材獲得率が高いことで知られています。FAX配信も含まれているため、従来の配信方法との組み合わせも可能です。
共同通信PRワイヤー
共同通信PRワイヤーは、信頼性や大手メディアへの到達を重視する企業に選ばれるサービスです。大手新聞社との提携が強く、全国への広報活動に適しています。
ドリームニュース
ドリームニュースは、コストパフォーマンスに優れたサービスとして知られています。日本有数のポータルサイトから、大手新聞社まで様々な媒体と提携ネットワークを構築しており、検索エンジンにリリースデータが蓄積されることにより、メディアやターゲットユーザーにアプローチする機会を創出します。申請してから最短で30分で配信が可能という迅速性も特徴です。コンスタントな配信に適した、コストパフォーマンスに優れたサービスを探している企業に向いています。
プレスリリース配信サービスの比較ポイント
プレスリリース配信サービス会社を選択する際にポイントとなる比較内容は、以下の点があります。
料金体系:月額制、単発配信、パッケージプランなど、様々な料金体系が存在します。自社の配信頻度や予算に合わせて選択することが重要です。
配信スピード:申請から配信までの時間が短いサービスを選ぶことで、時間に敏感なニュースにも対応できます。
原稿作成サポート:プロのライターによる原稿作成や添削サービスがあるかどうかを確認します。特に広報経験が少ない企業にとって、このサポートは大きな価値があります。
配信リスト作成:自社の業種や商品に合わせた最適な配信リストを作成してくれるサービスを選ぶことで、より効果的な配信が実現します。
記事化率:過去の実績に基づいた記事化率を確認することで、実際の効果を予測できます。
クリッピング機能:配信後にメディアに掲載された記事を自動的に収集し、分析できる機能があるかどうかを確認します。
レポート機能:配信結果を詳細に分析できるレポート機能があるかどうかを確認することで、今後の広報活動の改善に役立てられます。
カスタマーサポート:問い合わせ対応の質や、サポート体制の充実度を確認することで、利用時の不安を軽減できます。
無料で利用できるプレスリリース配信サービス
予算が限られている企業や、まずは試してみたいという企業向けに、無料で利用できるプレスリリース配信サービスも存在します。
ぷれりりは、完全無料で、個人情報の入力も不要です。審査通過率が高く、入力から公開までのスピードが速いのが特徴です。
PR-FREEは、ユーザー登録不要で利用できる完全無料サービスです。
CLOUD PRESS ROOMは、従来の配信サービスとは異なり、メディアと企業を直接つなぐ広報支援ツールです。メディアからの「情報募集」に応える形でPRが可能という、ユニークなアプローチを取っています。
これらの無料サービスは、まずプレスリリース配信を試してみたい企業や、継続的な配信ではなく単発での配信を考えている企業に適しています。
プレスリリース配信サービスの選択ガイド
自社に最適なプレスリリース配信サービスを選ぶためには、以下のような判断基準が参考になります。
信頼性や大手メディアへの到達を重視する場合は、PR TIMESや共同通信PRワイヤーが選択肢に入ります。これらのサービスは、大手メディアとの提携が強く、記事化の可能性が高いという特徴があります。
取材獲得率とサポートを重視する場合は、アットプレスやvaluepressが候補になります。これらのサービスは、記者への個別コンタクトや原稿作成サポートなど、充実したサポート体制を備えています。
コストを抑えて回数を配信したい場合は、ドリームニュースが良いでしょう。このサービスは、コストパフォーマンスに優れており、継続的な配信に適しています。
これらを基準に、まずは単発配信や無料トライアルから利用を開始するのがよいのではないでしょうか。実際に利用してみることで、自社のニーズに最も合ったサービスを見つけることができます。
プレスリリース配信サービスの活用シーン
プレスリリース配信サービスは、様々なビジネスシーンで活用されています。
新商品・サービスの発表:新しい商品やサービスをリリースする際に、多くのメディアに同時に情報を届けることができます。
企業ニュース:人事異動、提携発表、業績発表など、企業に関する重要なニュースを効率的に配信できます。
イベント告知:セミナーやキャンペーンなどのイベント情報を、ターゲットメディアに届けることができます。
研究成果の発表:学術的な研究成果や調査結果を、専門メディアに配信することができます。
社会貢献活動の報告:CSR活動や社会貢献活動に関する情報を、広く発信することができます。
プレスリリース配信サービス利用時の注意点
プレスリリース配信サービスを効果的に利用するためには、いくつかの注意点があります。
原稿の質:メディアに取り上げてもらいやすいプレスリリースを作成することが重要です。ニュース性が高く、読者にとって有用な情報を含めることで、記事化の可能性が高まります。
配信タイミング:配信のタイミングも重要です。メディアの編集会議が開かれる時間帯や、ニュースバリューが高い時期を選ぶことで、より効果的な配信が実現します。
配信先の選定:自社の商品やサービスに関連するメディアを選定することで、より高い記事化率が期待できます。
継続的な配信:単発の配信よりも、継続的に配信することで、メディアとの関係を構築し、より多くの記事化につながる可能性があります。
効果測定:配信後の効果を測定し、今後の改善に役立てることが重要です。記事化率やアクセス数などの指標を確認することで、配信戦略の最適化が可能になります。
プレスリリース配信サービスの今後の展開
プレスリリース配信サービスは、デジタル化の進展に伴い、ますます進化しています。
AI技術の活用:AIを活用した最適な配信先の自動選定や、原稿の自動最適化など、より効率的な配信が実現しつつあります。
SNS連携:プレスリリース配信サービスとSNSを連携させることで、より広い範囲への情報発信が可能になっています。
動画配信への対応:従来のテキストベースのプレスリリースに加えて、動画コンテンツの配信に対応するサービスも増えています。
グローバル展開:海外メディアへの配信機能を強化するサービスが増えており、国際的な広報活動がより容易になっています。
プレスリリース配信サービスと他の広報手段との組み合わせ
プレスリリース配信サービスは、他の広報手段と組み合わせることで、より効果的な広報活動が実現します。
SNS運用:プレスリリース配信と並行してSNSで情報を発信することで、より多くの人々にリーチできます。
メディアリレーション:プレスリリース配信に加えて、記者との直接的な関係構築を行うことで、より深い報道につながる可能性があります。
イベント開催:プレスリリース配信とメディア向けイベントを組み合わせることで、より大きな注目を集めることができます。
インフルエンサーマーケティング:プレスリリース配信とインフルエンサーへのアプローチを組み合わせることで、より幅広い層への情報発信が可能になります。
企業規模別のプレスリリース配信サービス選択ガイド
大企業向け:信頼性と大手メディアへの到達を重視する企業は、PR TIMESや共同通信PRワイヤーなどの大手サービスを選ぶことが多いです。これらのサービスは、充実したサポート体制と高い記事化率が特徴です。
中小企業向け:コストパフォーマンスを重視する企業は、valuepressやドリームニュースなどのサービスが適しています。これらのサービスは、手頃な料金で充実した機能を提供しています。
スタートアップ向け:予算が限られているスタートアップは、無料のプレスリリース配信サービスから始めるのが良いでしょう。実績を積み重ねた後に、有料サービスへの移行を検討することができます。
プレスリリース配信サービスの効果測定方法
プレスリリース配信サービスの効果を測定することは、今後の広報活動の改善に不可欠です。
記事化数:配信後にメディアに掲載された記事の数を確認することで、配信の効果を測定できます。
アクセス数:プレスリリース掲載サイトへのアクセス数やクリック数を確認することで、ユーザーの関心度を測定できます。
リーチ数:配信したプレスリリースが到達したメディアの総リーチ数を確認することで、情報の拡散範囲を測定できます。
ブランド認知度:配信前後でのブランド認知度の変化を測定することで、長期的な効果を評価できます。
問い合わせ数:配信後の問い合わせ数の増加を確認することで、実際のビジネス効果を測定できます。
まとめ
プレスリリース配信サービスは、現代の企業広報活動において欠かせないツールとなっています。自社の目的や予算に合わせて、最適なサービスを選択することが重要です。記事化率を重視する場合、コストパフォーマンスを重視する場合、サポート体制を重視する場合など、様々な選択肢があります。まずは無料トライアルや単発配信から始めて、実際の効果を確認した上で、継続的な利用を検討することをお勧めします。複数のサービスを比較検討し、自社のニーズに最も合ったサービスを見つけることで、より効果的な広報活動が実現します。
失敗しないプレスリリース配信サービスの比較と選び方をまとめました
プレスリリース配信サービスの選択は、企業の広報戦略において重要な決定です。本記事で紹介した各サービスの特徴や比較ポイントを参考に、自社に最適なサービスを見つけることができます。提携メディア数、料金体系、サポート体制、効果測定機能など、様々な観点から比較検討することで、より効果的なプレスリリース配信が実現します。また、複数のサービスを組み合わせて利用することで、さらに広い範囲への情報発信が可能になります。プレスリリース配信サービスを上手に活用することで、企業の認知度向上と信頼構築につながる、質の高い広報活動を実現しましょう。



