持続可能な開発目標(SDGs)は、2030年までに世界が達成すべき17の目標として国連により設定されています。毎年、国際的な研究機関によって各国のSDGs達成度が評価され、ランキング形式で発表されています。2025年の最新ランキングでは、フィンランドが5年連続で1位を維持し、北欧諸国が上位を占める結果となりました。一方、日本は167カ国中19位となり、前年から1ランク後退しています。
2025年SDGs達成度ランキングの概要
SDGs達成度ランキングは、国連と連携する国際的な研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」によって毎年発表されます。このランキングは、17の持続可能な開発目標に対する各国の進捗度を総合評価したもので、0から100のスコアで表示されます。
2025年度版の最新ランキングによると、日本の達成度ランキングは167カ国中19位(達成スコア80.7)となりました。前年の18位から1ランク下がる結果となっていますが、世界的には比較的上位を維持しています。
世界トップ20の達成度ランキング
2025年のSDGs達成度ランキング上位20カ国は以下の通りです:
| 順位 | 国名 | 達成スコア |
|---|---|---|
| 1位 | フィンランド | 87.0 |
| 2位 | スウェーデン | 85.7 |
| 3位 | デンマーク | 85.3 |
| 4位 | ドイツ | 83.7 |
| 5位 | フランス | 83.1 |
| 6位 | オーストリア | 82.9 |
| 7位 | ノルウェー | 82.4 |
| 8位 | スイス | 82.0 |
| 9位 | オランダ | 81.6 |
| 10位 | チェコ | 81.9 |
| 11位 | イギリス | 81.9 |
| 12位 | スロベニア | 81.2 |
| 13位 | ラトビア | 81.2 |
| 14位 | スペイン | 81.0 |
| 15位 | アイスランド | 80.8 |
| 16位 | スロバキア | 80.8 |
| 17位 | エストニア | 80.8 |
| 18位 | ベルギー | 80.7 |
| 19位 | 日本 | 80.7 |
| 20位 | ポルトガル | 80.6 |
ランキングを見ると、上位20カ国のほとんどが欧州諸国で占められていることが特徴です。特に北欧諸国の達成度が高く、フィンランド、スウェーデン、デンマークが上位3位を占めています。
フィンランドが1位を維持する理由
フィンランドは5年連続でSDGs達成度ランキングの1位を維持しており、その達成スコアは87.0と非常に高い水準にあります。フィンランドが高い評価を受けている理由は、教育、福祉、気候変動対策など多方面にわたる取り組みが、世界平均を大きく上回っているためです。
特に、フィンランドは脱炭素への取り組みに力を入れており、再生可能エネルギーの導入や環境保全に関する政策が充実しています。また、教育制度の充実や社会福祉の充実度も高く、これらが総合的に評価されて1位の座を保ち続けています。
日本のSDGs達成状況と課題
日本は2025年のランキングで19位(達成スコア80.7)となり、世界的には比較的上位を維持しています。しかし、2017年には11位という最高位を記録していたため、その後のランキング低下は注視すべき点です。
日本の17の目標のうち、6つの項目が「最低評価」を受けていることが課題として挙げられます。特に以下の目標で深刻な課題があると評価されています:
- 目標2「飢餓をゼロに」
- 目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
- 目標12「つくる責任 つかう責任」
- 目標13「気候変動に具体的な対策を」
- 目標14「海の環境保全」
- 目標15「陸の環境保全」
特に目標5のジェンダー平等と目標13の気候変動対策は、2016年から連続して「深刻な課題」と評価されており、これらの分野での改善が急務となっています。
世界全体のSDGs達成状況
国連の報告書によると、世界全体のSDGs達成状況は深刻な課題を抱えています。SDGsのターゲットのうち、2030年までに達成見込みは約16%に限定されており、残りの84%は進捗が限定的か後退しているという指摘がなされています。
これは、2030年という目標年まで残された時間が限られている中で、世界的な取り組みの加速が必要であることを示唆しています。各国が自国の課題に真摯に向き合い、国際的な協力を強化することが重要です。
SDGs達成に向けた製品・サービスの活用
SDGs達成に向けた取り組みは、国家レベルだけでなく、企業や個人レベルでも進められています。環境配慮型の製品やサービスの利用を通じて、持続可能な社会の実現に貢献することができます。以下は、SDGs達成に関連する製品の例です。
エコバッグ・再利用可能なバッグ
プラスチック製の使い捨てバッグの削減は、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」と目標14「海の環境保全」に直結しています。再利用可能なエコバッグは、買い物時に繰り返し使用でき、プラスチック廃棄物の削減に貢献します。
市場には様々な素材のエコバッグが販売されており、綿素材、麻素材、リサイクル素材など、環境に配慮した製品が多数あります。デザインも豊富で、日常生活に取り入れやすくなっています。
LED電球・省エネ照明
LED電球は従来の白熱電球と比べて消費電力が大幅に少なく、長寿命であるため、エネルギー効率の向上に貢献します。これはSDGsの目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」と目標13「気候変動に具体的な対策を」に関連しています。
家庭内の照明をLED電球に切り替えることで、電気代の削減と同時に、CO2排出量の削減が実現できます。多くの家庭で導入が進んでおり、手軽にSDGs達成に貢献できる製品として注目されています。
水筒・マイボトル
使い捨てのペットボトルの使用を減らすために、マイボトルや水筒の利用が推奨されています。これは目標12「つくる責任 つかう責任」と目標14「海の環境保全」に貢献します。
ステンレス製やプラスチック製など様々な素材の水筒が販売されており、保温・保冷機能に優れた製品も多くあります。毎日の生活で繰り返し使用することで、プラスチック廃棄物の削減に直接的に貢献できます。
オーガニック・フェアトレード製品
オーガニック製品やフェアトレード認証を受けた製品の購入は、SDGsの目標1「貧困をなくそう」、目標2「飢餓をゼロに」、目標12「つくる責任 つかう責任」に関連しています。
これらの製品は、生産者の適正な労働条件を保証し、環境に配慮した生産方法を採用しています。食品からコーヒー、チョコレート、衣料品まで、様々なカテゴリーでオーガニック・フェアトレード製品が利用可能です。
太陽光発電パネル・ポータブル電源
再生可能エネルギーの利用は、SDGsの目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」と目標13「気候変動に具体的な対策を」の達成に直結しています。
家庭用の小型太陽光パネルやポータブル電源は、個人レベルでの再生可能エネルギー導入を可能にしています。キャンプやアウトドア活動での使用から、家庭の補助電源として活用できる製品が増えています。
竹製・木製の日用品
竹や木材を使用した日用品は、プラスチック製品の代替として環境負荷を軽減します。歯ブラシ、食器、キッチン用品など、様々な竹製・木製製品が市場に出回っています。
これらの製品は生分解性があり、目標12「つくる責任 つかう責任」と目標15「陸の環境保全」に貢献します。また、竹は成長が早く、持続可能な資源として注目されています。
リサイクル素材を使用した衣料品
ペットボトルやリサイクル繊維を使用した衣料品は、廃棄物の削減と資源の有効活用を実現します。これはSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」に直結しています。
多くのアパレルメーカーがリサイクル素材を使用した製品ラインを展開しており、ファッション性と環境配慮を両立させた製品が増えています。
水質浄化フィルター・浄水器
安全な水へのアクセスは、SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」の重要な要素です。家庭用の浄水器やフィルターは、水質を向上させ、ペットボトルの使用削減にも貢献します。
様々なタイプの浄水器が販売されており、蛇口直結型、ポット型、据え置き型など、生活スタイルに合わせて選択できます。
エコ洗剤・生分解性洗浄剤
環境に配慮した洗剤は、水質汚濁を防ぎ、目標6「安全な水とトイレを世界中に」と目標14「海の環境保全」に貢献します。生分解性が高く、化学物質の使用を最小限に抑えた製品が多くあります。
台所用洗剤、洗濯洗剤、トイレ用洗剤など、様々なエコ洗剤が市場で入手可能です。
コンポスト容器・生ごみ処理機
生ごみをコンポストに変える容器や処理機は、廃棄物の削減と資源の循環利用を実現します。これはSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」に貢献します。
家庭で生成されたコンポストは、庭やプランターの肥料として活用でき、循環型社会の実現に貢献します。
再生紙製品・竹紙製品
再生紙や竹紙を使用したノート、トイレットペーパー、ティッシュなどは、森林資源の保護と廃棄物削減に貢献します。これはSDGsの目標15「陸の環境保全」と目標12「つくる責任 つかう責任」に関連しています。
品質も従来の紙製品と変わらず、日常生活で気軽に使用できます。
自転車・電動自転車
自転車や電動自転車の利用は、CO2排出量の削減と健康増進に貢献します。これはSDGsの目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標3「すべての人に健康と福祉を」に関連しています。
通勤・通学や日常の移動手段として自転車を活用することで、個人レベルでのSDGs達成に貢献できます。
エコバッテリー・充電式電池
充電式電池は使い捨て電池の使用を減らし、廃棄物削減に貢献します。これはSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」に直結しています。
現代の充電式電池は性能が向上しており、多くの電子機器で使用できます。
SDGs達成に向けた個人の取り組み
SDGs達成は国家レベルの取り組みだけでなく、個人レベルでの行動変化も重要です。日常生活の中で環境配慮型の製品を選択し、消費行動を変えることで、持続可能な社会の実現に貢献できます。
小さな行動の積み重ねが、大きな社会変化につながるという認識を持つことが重要です。エコバッグの使用、LED電球への切り替え、マイボトルの携帯など、一つ一つの行動が集積することで、社会全体のSDGs達成に向けた推進力となります。
企業のSDGs達成への取り組み
多くの企業がSDGs達成に向けた取り組みを強化しています。環境配慮型製品の開発、サプライチェーンの透明化、労働環境の改善など、様々な施策が実施されています。
消費者が環境配慮型の製品やサービスを選択することで、企業のSDGs達成への取り組みを支援し、市場全体の持続可能性を高めることができます。
世界的な課題と今後の展望
SDGs達成に向けた世界的な進捗は、依然として課題を抱えています。特に気候変動対策、ジェンダー平等、貧困削減など、複数の目標で進捗が限定的です。
2030年という目標年まで残された時間は限られており、各国が国際的な協力を強化し、取り組みを加速させることが急務となっています。日本も19位という現在の順位から、さらなる改善を目指す必要があります。
特に日本が課題を抱えている目標5のジェンダー平等と目標13の気候変動対策については、政策レベルでの大幅な改善が求められています。
まとめ
2025年のSDGs達成度ランキングでは、フィンランドが5年連続で1位を維持し、北欧諸国が上位を占める結果となりました。一方、日本は19位となり、前年から1ランク後退しています。世界全体では、2030年までに達成見込みのターゲットが約16%に限定されており、大幅な改善が必要な状況です。個人レベルでの環境配慮型製品の選択や、企業のSDGs達成への取り組み支援を通じて、持続可能な社会の実現に貢献することができます。
フィンランド連続首位、SDGs達成ランキングと日本の課題をまとめました
SDGs達成ランキングは、世界各国の持続可能な開発への取り組み状況を客観的に評価する重要な指標です。ランキングの上位国の取り組みから学び、自国の課題を認識することで、より効果的なSDGs達成戦略を立案することができます。日本も現在の19位から順位を上げるために、特に課題を抱えている分野での改善に注力する必要があります。個人、企業、国家が一体となって取り組むことで、2030年までのSDGs達成に向けた道筋が開かれるでしょう。



